ピピピピピの爽やかな日記帳

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親の経営コンサル会社で働く20代後半、社内ニートの話

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ジャパニーズヒップホップの頂点・漢a.k.aGAMIが顔面から出血した件について ラッパーのリアル

クラブで突如始まったリアルファイト 漢a.k.aGAMI対KNZZ

 数日前のことだけれど、フリースタイルダンジョンにも出演している漢a.k.aGAMIが敵対するKNZZと掴み合いの喧嘩になった。しかもKNZZのホームでだ。フリースタイルラップで勝負しようとする漢に対してKNZZは唾や痰を吐きかけたりマイクを引っ張ったり、「さっさと殴れよ」と挑発を繰り返した。それでも大人な対応を見せ、なんとかそうした理不尽な状況すらエンターテインメントにしようとする漢だが、執拗なまでのKNZZの挑発行為にとうとうブチギレ、猪突猛進。

 その様子が次々に動画として各所にアップされた。

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 漢a.k.aGAMIという人の痛みも分かる出来た人間が、喧嘩を売ってきた相手のことを最初から最後まで考えて、どうにかこうにかルールを即興で作り上げてその中でリスペクトしてやろうって空気を醸成しようとしてるのに、それを完全に無視し、ヒールに徹するKNZZ。

 一般常識的目線で評価するならば、KNZZは常軌を逸している悪人だが、こうした悪感情の表出も全てひっくるめて、リアルな世界という見方も可能であるし、心奥の真っ黒い部分をこれだけ曝け出せるのは、ストリートを生きているというか、世間体をかなぐり捨てて、自分の命を全うするという頑固一徹な信念の体現を実現しているから、これぞHIPHOPという評価が出来るかもしれない。

 一つ言えることは、漢a.k.aGAMIもKNZZも、日本にラップを披露する環境がまともに整っていない時代から、手探りで、自分の行く先を探し、過ちや功績を残しながら、規模の大小はあれど生き残ってきたラッパーである。

 だから、たった一度の出血を伴うこうしたアングラな争いを見ただけで、視聴者がどちらが良い、悪いは判断してはならないのかもしれない。
 明確なHIPHOPの定義はない訳であるし、プレイヤー各々が、己の信ずる道を突き進むしかない。

 つまり善悪の概念を持ち込むべきものではなく、完全なる自由表現の場とも考えられるから、漢a.k.aGAMIもKNZZもそうしたある意味、無法地帯と呼べるくらいの弱肉強食の世界で活動を継続する選択を自ら行っているのだから、両者ともにリスペクトすべきだろう。

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 KNZZのアルバム『Z』も購入してなんども聴いたが、直情的で黒いというか、鬱屈さみたいな重さが漂っていて独特であるし、聴くたびに好きになる中毒性が存在する。

 今回の漢とのトラブルを知った際は、「とんでもない荒くれ者が暴れただけのどうしようもない事件」だと考えてしまったけれど、結果的には漢a.k.aGAMIの度量、そしてKNZZの価値ある世界観も知れたから、一挙両得であるな、と今は考えている。

 そもそもストリートに争いは付きものだ。そしてそのなりふり構わない成り上がり方、マーケティング手法こそが、観客をナチュラルハイに誘い込んでくれる。順序を踏むのではなく、目的地にトラックで突撃するような荒々しい生き様。それこそHIPHOPだと思うし、そういう性質があるからこそ、昔からこの業界では、ビーフ合戦の結果、自宅の窓ガラスを全部割られただの、金属バットで顎割られただの、イベント中に小型ナイフで刺されるのだと色々あった訳だ。

 であるから視聴者としては、血なまぐさい争いまで含めて全てリスペクトする姿勢が良いのかもしれない。

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 そういやこんなのもあったな。途中で殴ってサングラスを綺麗に吹っ飛ばすというテクニカルな技を見せてくれて盛り上がった。
 良く考えたら、今ではフリースタイルダンジョンの審査員までやっているFORK所属のICE BAHNと、般若が所属していた妄想族も危うく暴力沙汰みたいなぎりぎりの展開もあったし、HIPHOPってのはそうした暴力的な危険性と背中合わせのものであった。

「漢a.k.aGAMIみたいな人情味あるラッパーが、鎖の代表が、なんの落ち度もなさそうなのに唾を吐きかけられてかわいそう」という見方をする人も多々いるだろうけれど、第一線で活躍する人間の感情や、歴史が複雑に絡み合って、こういうトラブルが起きているだろうから、外野が正否の判定はするべきじゃないのだろう。

 途中割って入ってマイクでキレてた坊主頭のONE-LAWも、メシアTHEフライ、SEEDAみたいなマジでイケてる奴と肩を並べてきた強靱なプレイヤーな訳だ。辞めていく人間が多々いる業界の中で、現場に居続けるということそのものが才能の一種なのかもしれない。

 個人的にはなるべくチンピラ行為は抑えて、苛立ちも心にどんどん蓄積して、楽曲に全て注いで欲しいとは思うけれど。

 まぁ今回のイザコザを一部シーンだけで判断すると、KNZZサイドが全て悪く見えるけれど、そもそもHIPHOP業界って尋常でない闘争と表に出せない問題の積み上がりによってここまで来たのもあるし、KNZZサイドにも到底我慢出来ないような恨み辛みがあったのかもしれないから、一概に悪性のラッパーとは言えない。

 なんにしても登場人物全員、一度火がついたら自分を止められなくなるぐらい生き様がHIPHOPな人間なんだろうから、その性質を腐らせないように、このまま野性的に生き続けて欲しい。

 それにこの喧嘩で重傷を負った人間なんて一人もいないんだし、見ていてHIPHOPの黒い部分の怖さを感じると同時に、「生きるってこういうことだよな」ということを、漢とKNZZに思わせられたのは確かであるから、今後、殴り合いながらでも共演して欲しいと思った。

 漢みたいなガチでストリートファイトが強いであろう人間に、いつまでも挑発を繰り出せるKNZZも、KNZZのホームで四面楚歌なのに強くあり続けられる漢も、一線越えた生命力が漲っているように見えて凄まじく格好良い。危険水域に入ったステージの上であんなバチバチとマイクで言い合うなんて、並大抵の度胸じゃ出来ないことだ。

 狂った行動、狂った事件、狂った生き様。

 全てひっくるめて、HIPHOPは素晴らしい。

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