ピピピピピの爽やかな日記帳

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ピピピピピの爽やかな日記帳

親の経営コンサル会社で働く20代後半、社内ニートの話

ピピピピピの爽やかな日記帳

30歳に近づいて「若者」が怖いと思うようになった 老害とゆとりの戦争

自己主張

 ガキが楽しそうにしていると、嫉妬に駆られてしまう。
 そんな自分の愚かさが恥ずかしいから、「微笑ましいね」「青春を満喫しろよ」と偽善という名の魔法を詠唱することで、自制心を保っている。
 若さへの憧れ、妬み嫉みというのは、女だけでなく男にもあるのだなと30歳間近になって思い知った。
 酒屋の前で胴上げしている光景を見たり、二人の女の肩に両手を乗っけて歩行している奴を見たりすると、魂を吸い取られる。

 今回はそんな、オヤジの脅威である若者について書く。

ガキは未熟ゆえに、極端である

 権威主義的で、第一印象主義なガキが多いから、大体のオヤジは即日、蔑まれてしまう。
 イントロダクションで胸ぐらを掴まれ、アウトロダクションで骨が砕ける。
 彼らは少なかれドグマに陥っているため、「人気俳優のように類い希な勝者であるスマートで上等なオヤジじゃないと、尊敬に値しない」と冷めたポリシーを持ちやすい。
 思い起こせばこの僕も、20代前半の頃に務めていた会社では、「おっさんは引っ込んでろ。楽屋へ帰れ。しがない非モテが。息してるだけでお前は老害なんだよ。若者に席を譲れ」みたいな悪意をみるみる膨らませながら、面従腹背の態度で上司と接していた。
 これはたまさか僕が、桁違いに性格が悪いからではなく、誰もが若い時代にこうした道理に背いた好戦的思考をしてしまうものだ。

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オヤジがガキに侮辱される理由

 割れ窓理論という心理学的概念があるのだけれど、簡略的に説明すると、割れた一枚の窓を放置しておくと、管理が杜撰だと思われ、二枚目の窓も割られやすくなり、治安が悪くなるというものだが、逆説的に事件が起きたのは、舞台が汚れていたせいとも考えられる。
 これは老けて顔の歪んだオヤジにも流用可能な話で、既に壊れたような疲れた顔面を持っていると、「何発か殴って鼻がひしゃげようと、もとより酷いからさほど変化ない。肘打ちも追加しても許されそうだ」とガキたちを活気づけてしまうのだ。
 以前、オヤジ狩り主犯格のインタビュー記事を読んだことがあるんだけれど、「きしょいから仕方なくね?」といった感じのことが書かれていた。
 つまりオヤジは、割れ窓理論的にバリンバリンッガシャーンッ! と片端から窓を叩き割るようにして虐められてしまう悲しき生物ということだ。
 もう一つ話を追加すると、予言の自己成就なんてのがあるように、「あのおっさん、悲惨な人生送ってそう」と人々が考え、無意識に白い目を向け、軽蔑することにより、実際に悲惨なオヤジが誕生するのである。

メディアがオヤジを潰す

 ガキは世間の歪みを知らず、視野が狭いからこそ、恐れ知らずの万能感を持っている
 そして同時に、まだ自分のアイデンティティが確立していないから、己を特別視しつつもビクビクして暮らすという、足場の悪い生き方をしている。
 ゆえに自分の頭で考えられるレベルに達しておらず、代替措置として世間に蔓延する分かりやすい指標に沿って、思考し行動する。
 そうした流れによって受け取った情報は、「みんなが言っていること。だから正しい」というリスキーな正当化を生じさせやすい上に、他人に従って手に入れたに過ぎないものであるから、罪悪感も薄く盲信しやすい。
 自分で物事を判断出来ない人は、究極のゴロツキだ。
 ナチスの時代、絶滅収容所でユダヤ人を絶命させていたのだって、普通の人である。
 未熟で考えのない人々は、何をやらかすか分からない危うさを抱えている。
 その結果が、「おっさんはキモい、ぜってぇロリコンだろ」という脊髄反射的な思い込みの誕生なのだ。
 これは完全にメディアのせいであり、お笑い・ドラマ・アニメなど、どれに付けてもオヤジが扱き下ろされ、笑いの種にされるという場面が展開しているため、若者はオヤジを見下すようになってしまう。
 この日本社会が、オヤジを迫害する方向へ向けて猛烈にひた走っているということなのだ。

お洒落なお店にはお洒落なガキがいて、気後れしてしまう

 ことに困るのは洋服を買うときで、お目当てのブランド店に入った途端、人生の全盛期であることが一目瞭然のガキに囲まれ、「なんスカ? 今日はなんスカ? 買い物スカ?」とカツアゲのような接客を受ける羽目になってしまう。
 途端に僕の胸はざわめき、緊張で身体動作に制限が掛かり、挙動不審の腰抜け男というセカンドインプレッションを彼らに与えてしまうことになり、ますます見下される。
 まず間違いなくガキたちは僕を見て、「脱非モテを頑張っちゃってるの来たっスネ」「そーっスネ」と蔑んでいるし、「このイタいおっさんが、どの服選ぶのか気になるっスネ」「自分に似合うとか考えて手を伸ばすんスネ? さすがっスネ」とシニカルな笑いを堪えていること明らかだ。
 そのため最近はガキからコケにされないように、部屋の中でかちかちとZOZOTOWNにアクセスし、ぽちぽちと試着なしで注文することにした。
 ときには、「ちょっと赤味が強烈過ぎる」「生地が好みじゃない」など、実物に触れないで購入することのデメリットに心を刺されることもある訳だが、それでもガキに包囲されて、失笑交じりの営業を掛けられるよりは遙かにマシかなと思っている。
 それに加えてZOZOTOWNは、月額350円のプレミアム会員になると、なんと返品送料が無料になるという、消費者の気持ちを丁寧に汲み取った特典まであり、ガキ店員との力量さをこれでもかと教えてくれる。
 やはり節操のないガキの、土足踏み込み接客による被害者が全国にたくさんいるから、ZOZOTOWNのようなファッション通販サービスが発展したのだろう。
 もう二度と僕は、たとえどんなことがあっても、ガキに虐げられること必至なお店には足を運ばない。

ガキに視線を向けられるだけで、オヤジ狩り被害に遭った気分になる

 とりわけ不勉強なガキどもは、人間の多様性について学習する機会を欠いているため、身内以外には過度に冷たい。
 年齢が一回り違うだけで、「くだらぬおっさん」とでも言わんばかりに横目で睨み付けてくる。
 彼らは、まずもって先入観に頼ってばかりで、おっさんを不当に低く評価してしまう。
 こうしてガキどもは若さに甘えたまま、傲慢で罪作りな青春を謳歌する。
 僕らオヤジも負けていられないから、老害に進化して権力で叩きのめしてやるしかない。
 あいつらが将来、すっ転んだ際にはみんなで言ってやろう。
 ざまあみさらせ!!

 

(ナチスで思い出したんだけど、このマンガの中に「ひっとらぁ叔父サン」という、ヒトラーが自宅二階の四畳半の部屋に住み着くという話があるんだけれど、これがすこぶる面白い。昭和時代だからこそ出来たブラックな話で、偏狭的なヒトラーの人となりが伝わって来る。藤子不二雄のシュールな笑いのセンスは物凄まじい!)