- 一意見に対して、憎しみの言葉しか返せない痛い人々について
- モラル狂いを発症した「常識人」気取りが、社会を壊す
- 道徳も常識も法律も、国民の意見を反映して調整する必要があるもの
- 昨今の道徳や常識は、感情論の切れ端でしかなくなっている
一意見に対して、憎しみの言葉しか返せない痛い人々について
先日、下記のエントリー(不倫肯定論)を書いた。
最近の中ではPV的に外れなのだが、それでも1万人以上の方々に読んで頂けた。
そのため種々の意見を頂戴することになった。
一際目立っていたのが、「常識がない」「モラルがない」「人間のクズ」といった種類の批判コメントである。
こんな風に、自分たちが持っている『善悪基準』のみにてジャッジメントを下す人々は、知らず知らずのうちに社会を息苦しくしていると、僕は強く思った。
彼らのように、正義感に酔っ払っている人たちのことを、社会悪と呼ぶにふさわしいのではないかとすら考えてしまった。
一意見に対して、憎しみを返す人の多さに、うんざりした。
モラル狂いを発症した「常識人」気取りが、社会を壊す
意見に意見を返せない人々は、感情に駆られるだけのモンキーに等しいし、そういう人が考えの足りない薄味の綺麗事を撒き散らすことで、世論が極端に傾いてしまうリスクがある。
『ひろゆき「いいことをしてると思っているバカが社会を悪くする」 | 日刊SPA!』の中で、2ch創始者のひろゆき氏が、『いいことをしてると思っているバカが社会を悪くする現象ってのは、どこでも起きるものなんですね。。。』と語っているように、バカの分際で善悪を決めつけるとろくなことにならない。
不倫肯定論を展開した記事に対して、「辛いんですよ……。人の痛みが分からないんですか……?」といったような、同情を誘う文句を書いておきながら、最後の最後に、「クズ」という憎々しい言葉を吐いてしまう時点で、口を開く資格がない。
自分が痛い思いをしたことのある人は、他人に痛みを与えても良いと思っているのでしょうか?
悲劇のヒロインちゃんは、お茶の間で寝転がっているのがお似合いだ。
あなたが口を開くのは、お菓子を食うときだけで良い。
モラルに狂った人が、何をやらかすか分からなくて怖いですぅぅぅ~~。
道徳も常識も法律も、国民の意見を反映して調整する必要があるもの
僕らはサルやゴリラなど、そういったチンパン的な獣と違って、思考力が並大抵ではない生き物な訳だ。
なので、ちょっとした生き方の違い、ちょっとした環境の違い、ちょっとした人間関係の違いによって、多様な思想を持った人が出現するのはごく当然である。
そうした多面的価値観を持った人々を取りまとめるために、国家機関が存在し、なるだけの平等を確保しながらも、法の下に国民を縛り付けている。
鎖に繋がれた犬として僕たちは、裁きを下されない範囲で駆けずり回って生きてゆく。
そして国の在り方は、時代の風潮を確認しながら変化を続ける必要がある。
名画・青いターバンの少女のように、固定された姿勢、表情、服装ではどうにもならないのだ。
そのため犬ケラ国民である僕たちは、選挙だったり世論だったり暴動だったりなど、限定された方法の中で、自分たちの生きやすさを追求するために、跳ね回ることになる。
そうする上で必須なのは、人々が飾りなく本音を撒き散らして行くということだ。
要するに、うわべじゃない自己主張をするというもの。
これが行われなくなってしまうと、そこには偏りしかなくなる。
しかも厄介なのは、その偏りが、『慣習』『文化』『常識』『モラル』『ルール』などなど、あたかも正論中の正論のようになってしまうところだ。
たとえば極論にはなるけれども、冒頭で紹介した不倫の記事に関しても、「僕は不倫という行為を実際にしました」とは書かずに、一夫一妻制や不貞行為という概念は、時代にそぐわないのではないかという、一意見を口にした。
それに対して、「これだけは許せない」「こいつはクズだ」「被害に遭った方の身になれよ」という怒りの声が、はてなブックマークという機能によるコメントで、それからダイレクトメールで多数届いた。
僕が、モラルなき発言をしているという誤った前提で語っている人が、ちょこちょこと見受けられた。
こうした鋭利な排他精神を持った人々は、至る所で散見される。
無論、「おまえの発言はこうでこうで誤っている」という反論意見は歓迎だ。
女性の社会進出が進みゆく中で、一夫多妻制から、不倫の合法化から、がらっと変えてしまえば、そうした男女格差是正の進展が阻害されてしまうなどの考えがあるのかもしれない。
しかしながら、「検討の余地もなく善悪が決まり切ったものだ。人のダニ! 人の便所コオロギ!」という態度で食って掛かってくるのはおかしい。
そういう人は、頭を回転させない――思考を放棄して殴りに来ている点で、野性のスイギュウとなんら変わりない。
彼らのような自発的バカは、『常識』『モラル』という言葉を散々口にするのだが、彼らの考える『常識』『モラル』は、自分が今生きている環境の中で、思考的に紡いだものでしかない。
それゆえ、善良だけれども、180度考え方の違う人と遭遇すると、薄らバカ反射が起きて、「許せねぇ」「反社会的言動!」「モラルハザード」という呪文を、ぶつぶつ陰険な目つきで唱え始める訳だ。
そして、マジックポイントを消費した結果飛ばすのは、暴言や唾ということになる。
他人の意見に対して怒りを覚えるのは分かるが、激怒のエネルギーをそのまま、相手に向かって放射するというのは、知性の欠片もない行動だと思わないのかね?
それだったらこちらとしては、愛犬・ピーポーくんとか、挨拶に来る窓際のスズメ・ピーピーさんに語りかけている方が、よっぽど意味があることになってしまう。
昨今の道徳や常識は、感情論の切れ端でしかなくなっている
自分事になるが不倫肯定論にしても、これは個人的な『意見』の範疇な訳だ。
それに対して、「炎上目的か」「おまえみたいなクズには、された側の苦しみが分からないのか?」というコメントが付くけれど、「いやいや『意見』なんですが?」としか言いようがない。
クズという言動を食らう方の苦しみは分からないのでしょうか? 矛盾していますよね?
そんな感情的でしかないコメントに、賛同の意を表すはてなスターというものが複数付いておりましたので、あなたたちの語る道徳や倫理観なんて所詮、感情論の切れ端でしかないということが丸わかりになってしまいました。
ここまで自分たちのことを棚上げ出来るとは、恐れ入りました。
古き昔、修学旅行中にでも、高度2万フィートに、『知性』を忘れてきてしまったんですか?
そうやって頭上高くで浮遊する『インテリジェンス』のごとく、上から目線で人を貶せるその態度に、あっぱれ。
2万フィートから降り注ぐ罵詈雑言の雨あられ。
そんな光景が、反理想的過ぎて、むしろ清々しくて美しいなと思います。
自発的バカ諸君が、無意識的に建設中のディストピアの完成、心より応援しております。